〈フレイルについて〉
人間の筋力は20代30代で最大となり、その後60歳ぐらいまでに年間2~3%ずつ減少すると言われています。
60歳を超えると年間15%、70歳になると30%と加速的に筋力は低下していきます。
筋肉の減少によって活動量が減って、やがて身体全体が老化して行く悪循環が生まれてフレイル状態となります。
しかし、フレイルの状態になったとしても、適切な治療や予防を行うことにより、何歳になっても生活機能の防止や改善することができます。
高齢になったからと言って、あきらめる必要はありません。
〈フレイルの種類〉
1 体のフレイル
関節などの動きが悪い、あるいは関節に痛みがあるために動かないでいると、移動が困難になること(ロコモティブシンドローム)や筋肉が衰えること(サルコペニア)が代表的な症状例です。
何もしないと、加齢とともに筋肉量や身体機能、心肺機能が低下していきます。
また、月に3回以上運動に参加すれば、認知機能低下の防止をすることができます。
2 心と頭のフレイル
定年退職やパートナーを失ったりすることで引き起こされる、うつ状態や軽度の認知症の状態などを指します。
3 社会的フレイル
家族や友人・知人との交流機会が減少するなど、社会的に脆弱な状態にあることを示しま す。
社会とのつながりは、要介護の重要なリスク要因の一つで、生活範囲が狭まり日常生 活にさまざまな悪影響を及ぼします。
当院のフレイル予防コースの特徴
関節および筋肉が十分に働くことができるように、関節および筋肉の矯正をすることです。
この矯正を行わないまま筋力強化を行おうとすると、なかなか筋力がつかない、あるいはかえって身体に弊害が発生する可能性もあります。
その弊害とは、身体バランスが悪いまま無理に運動を行うことにより、痛みが発症して動くことが億劫になってしまい、運動できなくなる。
あるいはその痛みをかばいながら運動を継続することによって、新たな身体の箇所に痛みが発生する可能性があるということです。
運動ができなくなってしまっては、元も子もありません。